転籍出向

 夕方、顧問先の建設会社より丸のこで指を切ったと連絡。もうすぐ労働保険の年度更新もあるので、おととし屋根からの転落がありメリット率が上がってる。またしばらく高い労災の保険料になるなと頭をよぎった。業務上災害と思ったところ、ケガをしたのは事業主。労災の適用は原則ないが、一人親方の可能性がある。病院に行くついでで会社に来るとのことなので、詳しい話と通院に掛かる保険について説明をするため翌日伺うことにした。

 そろそろ帰ろうかと思ったとき、親しくしている鎌倉のA社労士から電話。顧問先の社長があまり成績の良くない従業員を、別の会社に出向させたいという相談を受けたとのこと。Aさんもまずいと思い、詳しい社労士に確認すると言って私のところに連絡をしてきた。よく話を聞くと、就業規則には「業務上必要な時は出向を命じることができる」とあるので、出向させてしまおうということのようだ。それも在籍出向ではなく、転籍出向ということで。転籍出向は、もうその会社に籍がなくなるので転籍先と現在の会社との労働条件の調整が必要な上、労働者本人の同意がなければできない。Aさんによくそのことを社長さんに説明して納得させた上でないとトラブルになると伝えた。