青春18きっぷの旅 その5

 朝5時に起床。前の日に買っておいたパンを食べ出かける準備をする。今日は北陸本線を東に向かい帰る予定であるが、天気予報では東北・北陸地方は大雨になる予報がなので少し気になる。チェックアウトを済まし、富山駅に行く。北陸本線は、夜行列車や貨物列車が多いので眠らない駅が多い。富山もその一つであろう。日中も特急や貨物列車が多く、その隙間に普通電車を運転している。

 5時46分始発の直江津行きに乗車。乗客はまばらで、乗った車両には私の他に2〜3人程度。各駅停車で横浜まで帰るのに、糸魚川から大糸線経由、直江津から信越線、篠ノ井線経由、賽形(実際は直江津)からほくほく線経由、長岡(正確には宮内)から上越線経由と4ルートあり、さらに乗り換えると帰り方はたくさんある。どのルートも難点がある。気が向いた駅で乗り換えることにする。黒部を過ぎしばらくすると海が見え始める。市振、親不知付近は北陸の難所だった親不知・子不知を通る。雨は降り始め、空は暗い。海は荒れていないようである。6時59分糸魚川着。大糸線の乗り継ぎが良くないので、そのまま直江津に向かう。7時38分直江津に到着。隣のホームに長岡行きの電車が来ているので乗り換える。直江津から先は信越線に名前を変える。途中、海に近い駅として有名になった青海川がある。中越地震青海川駅がホームや線路に土砂が溢れ、しばらく不通になった。復旧して大分経ち待合室や駅名表示など新しくなり雰囲気が変わったとのことであるが、海に近いことは変わりがない。次の鯨波日本海側の海水浴場では特に有名。あいにくの雨で人はまばら。9時11分長岡に到着。

 長岡から10時32分発の水上行きの電車に乗る予定だが、水上行きの前に臨時の越後湯沢行きがあるが、その先は、同じ電車になるので待つことにする。時間もあり小腹もすいたので、ものすごく早い昼食を取ることにする。駅を出て探してみたが、昼にはだいぶ早いためファーストフード店しか開いていない。駅に戻り、立ち食いそばでうどんを注文。越しがあり旨い。越後湯沢から先に行く電車は、上下線各5本程度しかない。昔は、数多くの列車が通り川端康成が上野から湯沢に向かう際に通った清水トンネルをヒントに『雪国』を書いたと言われている。上越新幹線が開通したことで、本数がどんどん減少し、今では超ローカル線になってしまった。少し早めに、ホームで水上行きの電車が入線するのを待つ。3日間、鉄道に乗り続けて思ったのが、地方に行くと普通電車の乗車位置と何両編成の電車が来るかの案内がない。そのため、関東から来たと思われる人が変な場所で列を作っている。普段は乗車位置など示す必要がないほど、乗客が少ないということなのだろうか?

 水上行きの電車は、案の定混んでいる。終点の水上まで降りる人より乗る人の方が多い。途中の上越国際スキー場前駅からリフトなどスキー関連の施設が見える。越後湯沢の周辺はリゾートマンションも多く建てられ、ちょっとした街のようである。越後中里を過ぎ、土樽、土合、湯檜曾といった山の中の駅を通ると緑が深くなり、谷川岳から流れる沢と緑が美しい。12時38分、水上に到着。臨時列車が運行されているため、階段を渡り隣のホームに行く。この乗客のほぼ全員が高崎行きに乗り換えるため、狭いホームと階段は人であふれ車内も引き続き混雑。

 高崎から乗る湘南新宿ライン小田原行きがJRに乗る最後の電車になる。長いようで短い3日間だった。今日の運賃は8,720円で6,420円のお得だった。

 青春18きっぷにも途中下車印を押してもらえると旅行前に聞いたので、有人駅で降りた時は押してもらった。表面がコーティングされているので水性のスタンプだと汚くなってしまう。